1日目 

 その日は、最初から何かが間違っている気がした。前日、新橋の友人の家に泊まることになったんだけど、かなり考えが激甘だった。コミケ当日にをかっ喰らって、いくら今寝たら起きられないからって、寝ないで行こうとか言う考えは、地獄ラーメンを食った後のイチゴミルクより甘かった。しかも、それを始発のゆ○か○めの中で思い至った事についても。
 てな訳で、重い頭を抱えながら、関東一使えない電車である某○り○も○に乗って、6時半ごろに会場入り。別の徹夜組の友人と挨拶を交わし、列の最後尾に並ぶ。すでに階段下でああったが、俺達の目的はLeafの企業ブースでのライブチケット購入の一点張りで、別にゾロ×ルフィとか赤石×桃には興味がないので平気の平左。落ち着き払って、前日に買ったOURSをコンクリ地面に敷いて待ちにはいる。途中、徹夜組の友人の厚意により、階段上へジャンプアップのチャンス。どうやら、他の仲間が都合により場を離れることになったため、そこの場所が空いたために入れたらしい。あんなクソ寒い中並んだ人間に良心の呵責を感じながらも、途中に並ぶ人間の顔を愉悦感たっぷりに眺めて移動。
 そして開演、ダダダダと走るようにして歩くオタク達。相変わらずみんなやけに競歩がうまい。コミケスタッフと言う天敵から逃れる為の進化なのだろうか。それを後目に余裕で歩いて東館の目的の場所に到着。すでにそのサークルにはかなりの人間が集まっていた。まぁ、30か45分だなと思いつつ最後尾につくが、捌きが遅いのかなんかしらんがいっこうに前へ進まず。やけに太陽がギラつく中、結局1時間半ぐらいかけてようやく新刊とマルチの肩下げバック(なんて言うんだろ、アレ)購入。バッグのできがいいのがうれしい。途中時間をつぶしつつ企業ブースの仲間の下へ行くため、外の階段をつたって西館へ。で、コスプレ広場を通り過ぎたところ、整然と並んだ人の列に遭遇。頭に浮かんだ予感に笑いをかみ殺しつつ移動。予想通りLeaf待ちだったのにはさらに笑った。なんせ、西館を一周しそうな勢いで人が並んでいるから。で、目的地のLeafブース前に到着。待ち合わせていた友人にLeaf紙袋をもらうも、その作りに愕然。プレステ版「To Heart」のグラフィックをちりばめただけの面と、何かどっかで使いまわしてそうな「コミックぱ〜てぃ〜」の甘露さんかみつみさんの絵(見分けつかん)。水無月氏はたらかねーなーと笑い止まらず。一緒に売っていたテレカにら〜YOUさんの書き下ろしがあるのを見るにつれ、ら〜YOUさんなんかねらってんじゃねーのかと邪推してしまうのは当然か。
 その後、ちょこっと企業を見て回るも、ほとんど待ち合わせ場所で仲間と談笑して過ごす。そして4時30になると、べつのBBSのOFF会の集合場所に冷やかし突撃。すぐにいたたまれなくなり離脱。明日に備えて解散することとなり、再び新橋の友人の家へ。未だに完成してないコピー本の製本作業を手伝いつつ夜はふけていった。

2日目

 その日のA.M.4時。俺はビッグサイト駐車場でカップラーメンをすすっていた。前日に1時間しか寝てない状態で。めちゃめちゃ寒いし、腰は痛いし、眠いし。かなり、勢いだけで並んだ為に並んで30分で愚痴の連続。大手サークル巡りないひとは朝から並ばない方がいい。マジで泣きたくなるから。まぁ、一緒に並んだ友人と今川監督To Heartとか、馬鹿話で盛り上がってたんで、時間的苦痛はあまりなかったが。あと、この間も来て思ったんだが、晴海はもっとコインロッカーの数増やして欲しい。ビッグサイト付近は国際展示場前の改札の中にだけしか無いし。前日乗りで来てる俺はホント荷物がつらかった。で、その重い荷物を抱えて始まった二日目、まずは共同購入の壁サークルへと移動する。今回はさすがにちょっと急ぎ、結構速いうちから並ぶ。外に出て並んでる時間、危うく立ち堕ちしかけるものの、何とか速いうちに買えて一安心。とちゅう、買え電波に負けてみさき先輩クッションを購入しつつ、ささっと次の目的地へ。ずらっと並ぶLeaf系の店をチェックしていく。そのなかで買ったものは、それなりの数になるが、個人的に収穫だったのは、POP LEEのPost Multiの本。これはALLカラーで内容も面白くうなずける一本。後もう一つはいい感じのCGである。買ったときの感謝のされ具合からして、おそらく無名の個人サークルであろう。そこで見つけた、掘り出し物の一品である。なんていうか、サークルを発掘した瞬間って言うのはものすごく気分がいい。それが無名であれば無名であるほどなおさらである。HPもあるようなので今度行ってみようと思うが、久しぶりにいい買い物をしたと思える物品だった。
 さて、その後も買い、買い、断念、の繰り返しをしつつ1時半ごろには目標の所はチェックしつくし、知り合いのサークルへ挨拶周りを済ませたところで知り合いから、疲れたとの電話。そのまま合流してラウンジで休みを取って、例によっての同人誌の見せあいで時間をつぶし、閉場時間が訪れる。また来年もコミケがありますようにと、神様にお祈りを済ませず拍手もせず、ただ次に控えるTo Heartのライブを心待ちにして、東京ビッグサイトを後にした。

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