2003年4月7日(月) ニッポンのパパ、ヤサシーネ |
眼福というにはちと切ない話。
夜勤のときのことなんですが、店に東南アジア系の外国人女性が来たんです、二人連れで。 それは別にいつものことで、2時、3時ごろには、そこらのフィリピンパブのねーちゃんらが、よく「ギュウドンクダサイ」と、片言ジャパニーズを駆使して、またーりとしながら牛丼を食ってくわけです。
ところが、そのとき訪れたのはどう見ても十代。へたすりゃ15歳ぐらいの少女たち。それがまた、小さくてかわいい顔をしてましてね。目鼻立ちが整ってて、パッチりとした目をしてね。で、ありながらも、ブランド物のコートをはおい、口には赤い紅、つけまつげに眉引いて、どっからどう見ても"仕事人"なわけです。「オニイサン、マッサージイカガデスカ」、ですよ。もう、お兄さんなんだか悲しくなってきちゃってね。お前ら、お兄ちゃんがかわいがってあげるから店を教えろと……いや違う。
で、片方、日本語の話せるほうが、もう一方の世話をかいがいしくみてあげていたりして。遠い異国の地で出あった、姉妹の物語。成長したらすれっからしのアネゴになったり。商売抜きで恋に落ちて、騙されたり、とか勝手な妄想をしながらも、日本は平和だなとつくづく感じた日。帰りがけに、何故か俺のアゴについてたごはん粒を指摘して、明るく笑った顔が印象的でした。強く生きろよ。 |
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